技術

需要はイノベーションの母

 日本にD-RAMが必要であるか、否か?の問題を語る前に、一つ考えてみた。

 D-RAM生産が韓国と台湾に集中した場合。これに中国を加えても構わないが、日本以外での生産になった場合。これを考えてみよう。

 D-RAMという半導体デバイスは極めて裾野の広い産業である。自動車まではいかないが、その裾野は化学工業、機械工業、電子工業、素材工学、光学、放射線など、いずれも最先端技術の結晶である。それらの需要先であるD-RAM製造現場が全て外国に移った場合、周辺産業も外国にシフトするか、あるいはあきらめるかの選択となる。顕著なのは、韓国はそれらの需要には、極力国内で調達することを国としての方針としている。コピーは当然、違法であろうと無かろうと関係なく韓国国内生産を奨励している。現に、プローブカードという検査装置部品は、ほとんどは韓国国内で生産している。技術とはそういったトップの需要から富士の裾野形状に広がっていくものである。

 さて、そういった裾野の技術は輸出すればと言う理論は通じなくなる。つまり、需要者にあわせた生産形態になるから、どうしても地勢学的、かつ政治的な要素が大きくなる。そして、一度失ってしまった技術は帰ってこない(これは農業技術も同じ)。そうすると、半導体のような技術の延長にあるFPD(特にLCD)や太陽電池各種の技術は海外に流れてしまうこととなる。これからの産業と言う位置づけの技術も残らなくなる。そして、輸出が減り、産業が衰退し、さらに国として貧しくなる。

 そういったワケで、先端技術で裾野の拾い産業であるD-RAMは日本に残すべき産業である。しかし、目の前の経済原理しか言わないエコノミストは先々を考えずに人件費の安く、立地条件のいい(税制など)外国に行くのが当然で、日本の一企業であるD-RAMメーカーを助けるのは「いかがなものか?」と言うわけである。

 先端技術に生きる道を探さずに、どうやって資源も農作物も少なく、ましてエネルギーなど現時点で全てと言っていいぐらい輸入に頼る日本は生きて行くつもりなのか?そんな観点に立たずして、あるいは日本の技術立国としての政治的セキュリティーを考えずして、目の前の事象に目を奪われてはいけない。アナリストも政治かもオピニオンリーダーとして将来を考えてもらいたい。

 現在、日本の置かれている立場は極めて優位である。ある時期の半導体最盛期前かもしれない。現時点では、日本のバッテリー技術無くしてEV車もHV車も走れない。さらに構成材料である負極材、正極材、セパレーターなども日本の材料メーカー無くしてあり得ない。太陽電池でも日本の多結晶シリコン製造技術、単結晶製造技術なくして、まして薄膜太陽電池も世界のトップ技術である。「Japan as No.1」などと騒がずに、競争相手を見据え、将来を見据え、鉄鋼、造船、半導体そしてLCDの教訓を活かして、政治的配慮をしてもらいたいものである。

 景気浮上が今度の国政選挙の争点であるが、こういった先端産業、人類の未来に貢献する、化石燃料を使わない技術を奨励して、景気浮上を考えてもらいたい。

 それにしても政治家は技術音痴の人が多い。年齢が行けば仕方が無いのかもしれないが、官僚が考える技術立国でなく、人類の将来を含めて考えた技術立国を考えてもらいたいものである。

 官僚が考えるとどうしても補助金のばら撒きで、さらに本当に必要な所にはそのお金は行かない。なぜなら補助金とは結局の所、ただより高い物は無いといったお金だから。補助金より社会制度である。再生可能エネルギー買い上げ制度、夜間電力充電時使用電力料金の割引制度など。行政や政治のやれる事は多い。過去の苦い教訓を活かすことである。

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循環型エネルギーが日本で伸びない理由

 週刊金曜日が「日蝕ニッポン」と言う特集でグリーン産業革命に出遅れた原因を特集している。

 ヤッパリといった感。何か新しい事を進める場合に必ず抵抗勢力がいる。それはそれである種仕方が無いのかもしれないが、今回は役人や団体の個人名を出しているのが特徴。原子力発電方面との葛藤であるようだ。

 日本の循環型エネルギー普及が進まない理由は、制度的な問題が大きい。日本の産業は省エネなど世界でもトップである。そこでエコ、エコとやっても根本的なエネルギー変換はできない。いくら電気自動車が普及しても、それを充電するための電力を石炭や重油で発電していたのでは意味が無い。

 日本の進め方はホント世界で置いて行かれるやり方。確かに、スーパーマーケットでレジ袋をもらわないようにして、少しでもゴミを減らす事で環境に役立てようと言うのは個人のレベルでは良いことだ。しかし、片一方で化石燃料を使った発電を行い、その肩代わりに原子力発電を推進する。日本の政治の貧しさ、業界利益代弁者=天下り先確保の官僚がリスクの高い、放射性廃棄物処理の決まらない原子力発電を進める。ある時期必要であるのかもしれないが、原子力にだけに頼るのはバカとしか言えない。

 循環型エネルギーの太陽電池、風力発電といった世界でもトップの技術がありながら、日本国内では普及しないという実に悲しい話である。ICやLSIを作りながら、日本にはPCが普及し無いといった歪な情景と似ている。普及するにはドイツのFIT(これに関してはまた別の機会に)をマネすればイイのに。

 太陽電池の普及に補助金を出しているが、これは以前も日本では行われていた制度である。その制度の出元が原子力発電推進関連から出ていたから、取りやめに一旦なった。最近のグリーンニューディール政策流行りで補助金が復活した。また、電力会社の太陽電池発電電力買取価格が倍になるが、あくまで余剰電力でしか無い。大きな発電所への投資のインセンティブは無い。

 どうしてこれらの循環型エネルギーが普及し無いのか不思議だったが、習週刊慣金曜日は抵抗勢力について記述している。また、これが強い連中である。どうして連中が抵抗勢力であるのか?これは日本がその分野で伸びて世界のリーダーシップを取るのを快く思わない連中がいると言う事かもしれない。小泉・竹中路線で労働制度が疲弊して、格差が増大したように、日本の発展を快く思わない連中がいるのだろう。ボンヤリとしていた事がハッキリしてきた。

 日本の技術は人類の進歩に為になるのだが、足を引っ張る連中は多分洗脳されているのだろう。また、その抵抗連中の権力が結構京大であると言う事実。これでは日本は世界に取り残される。40年~50年で原油は枯渇すると言われている現状を見るべき。今ならまだ間に合う。

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太陽電池特集 ニュートン

 ニュートンが太陽電池特集を出していて、買ってしまいました。さすがニュートン。まず美しい絵による丁寧な説明、さらに切り口は技術的な事項が多く、世界シェアだとかマーケット成長だとかの記事は少なく、夢のある話が多かった。こう言った切り口は物足りなさを感じるが、理系の教科書的である種ホットする。最近の私の頭は経済だとかお金だとかが占める事が多くて、こういった教科書的な夢のある技術が少なかった。技術者としては、ゆとりがなくて反省。

 太陽電池の最近の記事を含めて。ヨーロッパはサハラ砂漠をメガソーラ発電所にしようとしている。これはどこかの新聞記事になっていたが、ニュートンでも同じ事が書いてあった。ニュートンはさらに進んで地球の砂漠をそれぞれ発電所とすれば、世界中でどこかが発電していて、夜は無くなる。超伝導で送電すれば、太陽電池で賄えると言う夢を語っていたが、これは飛躍し過ぎ。まず、室温(20℃~25℃ぐらいを指す)超伝導はまだ達成していない。さらに極低温超伝導はあるが、大容量の電気を流す事は難しい。ニュートンにしてはチョット飛躍し過ぎ。しかし、ヨーロッパ勢が地中海の向こうのサハラ砂漠に注目しているのは正しい。雨が降らないと言う事は日照の変化が少ない⇒安定した発電が期待できる、さらに砂漠の土地は安価(ほとんどタダ)であること。日本の場合は一般家庭の屋根を想定して太陽電池を作っているが、限られた面積で一般家庭の電力を賄おうとすると、発電効率の高い単結晶か多結晶シリコンスライス品に頼らざる得ない。これは高価である。しかし、土地が安価な地域では、発電効率の悪い薄膜シリコンやCIGS、CIS、色素型だとかで、とにかく安価であればいいと言うマーケットも存在できる。ヨーロッパと同じく、中国も、さらにはロシア、ブラジルなども沢山の土地を持っている国はメガソーラーの夢を描くことが可能。

 薄膜シリコン太陽電池はアプライドとアルバックが「ターンキー」方式の製造装置ビジネスを開始している。しかし、発電効率がイマイチなのと金融危機の影響で大きな投資(工場建設)が進んでいない。シャープと東京エレクトロンが共同で進めている薄膜シリコン太陽電池はヤット一山超えたとか(と、担当者は言っていたが、、、、)で、1年程度計画より遅れているが、進んでいるようである。堺工場での次はイタリアである。

 日本の太陽電池ぎ技術は大したものである。しかし、何度も書いているが、日本の進んだ技術で尊敬される国になるには社会制度も進んでいなければ、なかなか難しい。鉄鋼、造船、半導体、液晶、プラズマ。次に来るのが、太陽電池、リチュウムイオン電池。できるなら日本の安定雇用に貢献してもらいたい技術であるが、、、、、、社会制度次第と言う面が大きい。昔から、「技術は一流、政治は二流以下」と言う状況を脱したいものである。その為には、とにかく選挙に行きましょう。

 先端技術を語ると、最後はどうしても政治的行政施策に行きつく。この件は別の機会に(近いうちに)別に取り上げたい(選挙前に)。

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風力発電Ⅰ

 世界での風力発電装置はオランダがNo.1。オランダの最大の輸出産業は風力発電。これまた、歴史的背景が風力発電の発展を促したと言える。

 日本では三菱重工が唯一大型風力発電装置を手掛けている。しかし、風車の羽と組立はメキシコに移ってしまっている。すでに日本の生産物とは言えないかもしれない。立ち話で聞いた話だが、北米が最大のマーケットで日本のマーケットは北米の1/10以下である。これも大陸と島という環境差がそうさせるのかもしれないが、、、、、、。

 かつてサンフランシスコに出張した時に、休日ヨセミテ国立公園に遊びに行った。その途中の丘陵地帯に無数の、しかもかなり旧式の、そして小型の風力発電風車が回っていた光景を思い出す。アメリカと言う国は確かに世界の警察などを自慢する鼻持ちならない国の一面はあるが、フレンドリーで底抜けに明るく、そして多様な価値を内抱できる国である。風力発電も同じで、「良い」と考えた人達が、先端技術でなくてもトコトン使うという国である。

 それに引き換え、日本のエネルギー事業環境はがんじがらめで、なかなか難しい。主に9社の電力会社、それにJ-Powerと言う旧電源開発、あわせて10社で電力エネルギーを供給している。その中で風力発電、太陽光発電を行うと言う、実に保守的な国である。インフラの整備がここまで進むと、そうならざる得ないのかもしれないが、なかなか新しい取り組みで、CO2を画期的に削減しよう、化石燃料に頼らないエネルギー社会を目指そうと言うスピードは遅い。国から与えられた目標をクリアーすれば良いではないか?と言った全体主義=官僚主義がメインとなる。それを変えるには相当のエネルギーが必要。そんな危険人物は当然、組織のトップにはならない。しかし、キャッチコピーではないが「明日では遅すぎる」という現在の環境問題、化石エネルギー問題を何とかしようとするには電力会社の考え方を帰るしかないのだが、、、、。

 P6020094 風力発電の大型の羽、プロペラ型の風車は羽の先端が空気を切る音が騒音の問題となり、住居近くでは建設が難しい。最近は低周波も発生し、人体に悪影響があるとかで問題になっている。注目したいのはトルクの高い垂直型。風切音がほとんどしない。マイクロ発電として、住居と近接した環境での風力発電が可能。大型化、高効率化は難しいが、小型量産で価格を下げる事は可能。

 写真は鶴見線新新芝浦駅(東芝京浜事業所隣接)にある風車。

音がほとんどしないのが特徴。こういったマイクロ発電を一家に一台など設置が簡単にできるようになれば、意識もエネルギー事情も変わってくると思うのだが、、、、。日本で発展するのは海外で発展してからの逆輸入でないと広がらないのかもしれない。(太陽電池がまさに逆輸入の制度、創めたのは日本だが、大きく発展したのはヨーロッパで、それを再度真似をする日本)

 太陽電池も風力発電も巨大なメガ発電になると、その国の制度に大きく依存するが、マイクロ発電であれば個々人の考えで変わる。携帯電話が爆発的に普及したように、マイクロ発電も爆発的に普及する可能性は高い。

 このビジネスはかなり面白いと私は思っている。

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NAS電池考察

 循環型エネルギーは不安定であると言う話を前回書いたが、その不安定な電力を平準化するにはバッテリー=電池が有効である。その電池の四方や話。

 日本の電力事情は、昼間需要が大きく、夜間は少ない。原子力発電は簡単に発電を止めたり、再開したりが困難な仕組みである。原子力発電の割合の高くなりつつある日本は、夜間に需要の少ない電力を貯蓄して、昼間の必要な時に放出する方法を昔から取っていた。それが、揚水発電である。

 夜間の余剰電力を使い、下のダムから上のダムに揚水=ポンプで上げることをしていた。揚水した水を昼間の電力需要が高い時に放水して発電を行うと言うものである。これは位置エネルギーを使ったバッテリー=電池と言える。このバッテリーは昔から使われてきた。

 話は飛ぶが、NAS電池(ナスと読む、Na=ナトリューム、S=硫黄)の競合がこの揚水発電であった。東京電力が音頭を取ってNAS電池開発を後押ししたが、東京電力も数社抱える余力は無く、当初数社で開発をしのぎあったが最終的に残ったのがNGK=日本碍子=セラミックスメーカーである。現在、世界で唯一量産しているメーカーになる。

 NAS電池のコスト競争相手が揚水発電であったが、最近は風力発電だとか、太陽光発電を貯めて夜間に使う為のバッテリーとしての要求が多くなってきた。日本のように急峻な地形を持っている国・地域は少なく、揚水発電自体が成り立たつのは極めて珍しい。

 NAS電池は重電向けバッテリーとして有効で、リチュウムイオン電池とは立場が異なる。Na=ナトリューム金属は極めて活性が高く、水に反応して爆発を起こす。核燃料リサイクルの「もんじゅ」の事故もこのNa爆発であった。さらに、電解質にβーアルミナという特殊セラミックス(脆性材料)を使用する為に振動には弱い。従って、NAS電池はモビリティー=移動するバッテリーとしては不向きである。しかし、コスト、さらには安定性、寿命はリチュウムイオン電池に匹敵する。

 NGKと最後まで競ったのが日立製作所であった。途中でStopしてしまったが、NAS電池を作るには全自動(人の手が触れない)で作る必要もあり、総合エンジニア技術を持った会社しか現時点では参入は不可能。半導体のようにベンダー=装置メーカーが充実している産業であれば、ある程度の資金力と技術力があれば参入可能であるが、未発達のNAS電池参入はかなりハードルが高い。

 リチュームイオン電池に注目が集まっているが、このNAS電池も今後太陽光発電や風力発電などの循環型エネルギー事業が拡大すると、同期して拡大する可能性が高い。注目したい技術である。

 NGK以外にもう二つ三つ参入する企業が出ないと、産業としての発展、競争原理による拡大が阻害される可能性が高い。NEDOやJ-Powerなどの公的機関の大々的後押しで参入する企業があると面白くなるのだが、、、、。

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太陽電池Ⅱ

 PV展(Photovoltaic Power Generation EXP)を見てきた。光発電(太陽電池)ショーである。色々な会社がいろいろな取り組みをしているが、現段階で日本国内の普及はイマイチ。化石燃料を使わずに、CO2も出さないクリーンエネルギーとして注目されているが、ビジネスモデルとして確立されていない。

 ヨーロッパのスペインなどではメガソーラー発電が実際に稼働しはじめているが、日本ではまだまだ実験段階。第一に天候によって発電量が不安定であると言うのが一番の問題。さらにやはりコスト。

 発電量が不安定であるのは風力発電も同じで、送電網の不安定化の原因となり、最近の風力発電の入札は蓄電池(NAS電池)とセットする事を条件としている。これではコストが高くて入札できない。要は電力不安定化の技術がまだ確立されていないということらしい。

 実はこの問題は技術的な問題のようであるが、実は制度的な問題。言い換えれば政治的な問題。人間の営みの中で電力使用を平準化していないのと同じで、個々を見れば変動が大きいが、マスで考えれば平均化できる。確率論で扱えるレベルまで増やせれば天候による変動は平準化できる。

 現時点での風力も太陽光発電も余りに規模が小さすぎて変動要因として扱われるが、これがある大きさになれば問題なくなる。従って、循環型エネルギー普及の制度が一番の問題。コスト的な要因があるので、制度で普及を進める事が大切となる。で、政治的な問題。

 循環型エネルギーの発電割合を義務化するとか、税金で初期費用を補填するとか、あるいは減税制度、補助金制度を充実させるとか。これが無いと原油がそこそこ安い間はなかなか化石燃料からの切り替えは難しい。

 日本の政治の問題である。現在の官僚主導型政治ではなかなかこういったエネルギー対策は打てない。関係省庁とのバランスだとか、電力会社の事情だとか、あるいは補助金がらみの利権思惑だとか、、、、、。でもそんな事言っているとまたしても世界に取り残される=ガラパコス化である。携帯電話の進歩が日本だけの世界での話であり、世界標準からは遠く離れてしまったのと同じく、技術は素晴らしいが世界で戦えないという笑えない現実がそこまで来ているし、さらにCO2削減は人類に課せられた義務であり、タイムリミットが近付いてきている。

 さて、PV展であるが、多結晶珪素(ポリシリコン)が現在主流。これでの発電効率は20%前後。また安価と言われている薄膜太陽電池はまだ主流とは言えない。CIGS型太陽電池もまだ時間が掛かりそう。ただ、現在薄膜プロセスで作るCIGS型を印刷方式で作れればとんでもない話になる。大変革命的な太陽電池と言えるが、さてどうなるか?

 いずれにしても日本でセッセと太陽電池を作って、セッセと輸出しているのが事実。日本で消費できるようになってもらいたいものである。シャープ、京セラ、三洋電機が先端を走っているが、巨大な設備投資環境に無いのが残念。その内、半導体メモリーと同じく韓国、台湾、中国辺りが巨大な資本投下して、世界で一躍シェア拡大する可能性が高い。日本は制度的な問題、さらには投資(お金集め)の環境問題がある。

 世界に喜ばれる、人類の明日を切り開く技術だが、日本の政治家はこんな事は考えないのかな?官僚も予算争奪に明け暮れて、世界から笑われる国になるのかな。残念である。

 必要なのはビジネスモデルの確立=制度の確立である。それを痛感したPV展であった。

 余談だが三菱重工の手掛ける風力発電のほとんどは北米納入。さらに、日本碍子が製造するNAS電池も名古屋の小牧空港近くにある工場を来年までに1.5倍にする計画だとか。そして、日本で使われなくて、ヨーロッパ向けが圧倒的に多いとか。太陽電池だけでなく、日本には素晴らしい技術が沢山ある。10年先、100年先を考える政治、さらにはそれを選ぶ高い民度が必要であるのだが、、、、、。この点は現在の政治状況から見れば暗くならざる得ない。残念だな。

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太陽電池

循環型エネルギーの一番最初に取り上げるのが、太陽電池。

 太陽電池 電池とは言え電気を発電する装置。これを一時電池=発電装置と言うようになっています。太陽電池には
① Si単結晶型
② Si多結晶型
③ Si薄膜型
④ CIGS型
⑤ 色素型
⑥ その他

 に分類される。上から順に発電効率のいい型になっているが、現在最高の発電効率で23%程度。薄膜型だと最高でも8%で、6~7%が普通。さらにCIGS型も今は伸び悩んでいる。ある太陽電池は50%を超える事も可能とか言われているが、問題はコストとの兼ね合い。発電効率とコストによって選択される。日本の一般住居屋根に取り付けられるのは、多結晶型で20%前後。これでも現在の買取価格の倍(来年から21~23円/KWhの倍になる)になっても原価償却には10年以上必要らしい。しかし、10年程度で元が取れるなら、ある意味投資対象になりえる。なぜなら今後、エネルギー価格、特に原油先物価格の上昇が見込めるので、電力費用のアップはあり意味必然であるようだから、元を取るのは早くなるかもしれない。

 現在、薄膜太陽電池製造装置に取組んでいるのは、アプライドマテリアル、アルバックである。この2メーカーは「ターンキー方式」と呼ばれるビジネスモデルを提供している。「ターンキー」とは、キー=鍵を差し込んで、ターン=回せば装置が動き出し、自動的に生産が始まるという、装置さえ買えば技術力など無くても太陽薄膜電池を製造できるというもの。これは、アジアの投資家向けのビジネスモデルで、面倒な技術開発やエンジニア育成など必要なく、「お金と工場があれば生産ができますよ」と言う実に簡易な事業形態である。実は液晶や半導体でもある程度できてしまったビジネスモデルで、その延長に今回の薄膜太陽電池がある。しかし、昨年の不況から投資が抑制されて新工場は遅々として進んでいない。それも、ある程度仕方が無い話で、日々発電効率が向上する技術で、どの時点で始めるか、損益分岐点、陳腐化などのリスクを天秤に掛けている所に、今回の不況である。まあ、薄膜太陽電池も1年ぐらいは低調になりそうである。

 発電効率が悪い太陽電池は、土地の値段が安価=砂漠などに適している。とにかく安価であれば良いと言う国や地域向け。日本はそうは行かない。とにかく発電には地面代金がかかり、発電効率が20%ぐらいないと割に合わない。しかし、世界に目を向ければ、砂漠は大面積を占め、さらに砂漠イコール未開地であるので、日本の感覚とは大きくかけ離れたものになる。

 さて、こまかな話は別にして、一番重要なのは今後太陽光発電バブルが起こるということ。特に生産拠点として、発電場所と近接することになる。例えば、中東とかアフリカにはその近隣に工場を作ることとなる。アジアでの太陽光発電ビジネスの成功が世界に広まる。
 ドイツが世界に先駆けて進んできるが、アジアでもかなりのスピードで進むことが予想される。それを加速させるのが炭酸ガス=CO2排出権の債権取引である。これの認証は現在国連機関で行っており、その内、膨大な取引に発展しそうである。まだ、現時点では微々たるものであるが、、、、。

 CO2排出権だとか、減税処置だとか、国家補助だとか、高値買い取り価格政策で地域差はあるが確実に伸びる方向にある。しかし、どの時点で伸びるのかを予測するのはなかなか難しい。どうも、半導体景気回復と同期しそうである。半導体景気回復は2010年年末と言われている。それまで残った半導体メーカー、装置メーカー、部材提供メーカー等は果実を手にすることが可能である。しかし、誰もマーケット退場者が出ないという事態も考えれるが、、、、、、。難しい予測である。(横道にそれました)

 話を戻すと、太陽電池は今後確実に伸びるビジネスと言えるが、これも半導体、FPDと同じく韓国、台湾勢が狙うビジネスである。ある時点で大量の資金を投入して、巨大投資で巨大工場を作り、日本から技術を取り込む。このパターンでこれまで成功しているし、今後も結構いけそうだと考えている。今後は中国も狙っているが、三つ巴で日本のエンジニア、開発者がヘッドハンティングされるのか?

 東京エレクトロンもシャープと組んで薄膜太陽電池製造装置を開発中。10月から境工場に本格納入するらしい。装置産業が手がけると、アジアへの拡散は早い。どこがデファクトスタンダードを獲得できるかで、このビジネスは成功が導かれるのかもしれない。どこもこの不況下、暗中模索である。

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車産業3

 車の次の話 循環型エネルギーを取り上げようと思っていたが、、、、、。なんと本当か嘘かは不明だが、韓国のリチュウムイオンバッテリーメーカーの性能が一番良さそう。安全性の評価はまだできないが、1Kg当たりの〇〇Whで表示(表記単位はWh/Kg)。韓国SK社が発表している性能がなかなかすごい。本当かな?と思うのだが、事実確認ができない。110Wh/Kgだとか?プリウス搭載のニッケル水素電池の二倍以上。
 やっぱりまだデファクトスタンダードが確立されていない世界では何が飛び出すか分からない。

 ちなみに現在の車販売台数、朝日新聞記事から。驚くべきは韓国の現代がホンダを抜いていると言う事。


1987年(万台)
1位 GM(米)878 、 2位 フォード(米)694 、 3位トヨタ(日)484 、 4位フォルクスワーゲン(独)426 、5位ダイムラー・クライスラー(独・米)400 、6位 フィアット(伊) 7位 日産(日)283 、8位プジョー・シトロエングループ(仏)211 、9位 ホンダ(日)204 、 10位三菱自動車(日)191 、11位 ルノー(仏)191

2008年(万台)
1位 トヨタ 897 、 2位 GM836(欧州部門160は売却) 、 3位フォルクスワーゲン627 、 4位日産+ルノー609 、 5位 フォード540 、 暫定6位 フィアット+クライスラー425 6位現代(韓)420 、 7位 ホンダ378 、 8位 プジョー・シトロエングループ326 、 9位 スズキ(日)326 、 10位 フィアット(伊)224 、 11位 ダイムラー(独)207 、 12位 クライスラー201

 いつの間にか現代(KIAも入っている)が躍進していた。ホンダを抜いていたのがショックである。日本の車メーカーはトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、富士重工、イスズ、スズキ、ダイハツ、光岡、日野、三菱ふそうと数が多すぎるぐらいある。余談であるが、現在の中国も車メーカー数が半端なく多い。全部分からないが、200社ぐらいあるとか(どこまでメーカーとしてカウントするのか?基準も定かでないが、、、、)。昔の半導体メーカーが乱立していた時代に似ているが、、、、、。アメリカはビッグスリーとかでかなり集約して強くなったはずであったが、2社破綻。再編すれば良いと言う話でもない。
 言いたいのは、韓国現代の躍進の理由が分からないと言う事。ここまで伸びる理由が分からない。チョット調べて見る価値があるかも。

 さて、車尽くしのついでに、高級車レクサスのシートの話。
 缶コーヒーなどを入れて冷すおもちゃの冷蔵庫、車用の小さな冷蔵庫にはペルチェ素子という電気を流したら冷える素子がある。普通、電気を流すと加熱するのがあたり前であるが、ペルチェ素子は電気が流れると、吸熱する不思議な素子である。この素子を使って、高級車レクサスのシートは冷されている。夏場、シートは暑く、前面はエアコンで冷されても背中は汗が出るといった事象が見受けられる。高級車になると、シート自身を冷却する。その冷却にこのペルチェ素子が一役買っている。ペルチェ素子で冷した風を作り、シートの中を風が通り抜けることでシートを冷却。寒い時にヒーター加熱でシートを温めるのは寒冷地仕様ではあったりするが、冷却までできるのは、高級車ならでは。車に乗ると言う事はかなり信頼性が高いと言う事。中国で日系企業が生産している。まあ、高級車が売れ難い時代になり生産はかなり落ちているようだが。
 こんな所にもハイテクが使われていると言うご紹介。

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伸びる産業 車その2

 電池の話の続き。ニッケル水素電池は三洋電機(ホンダ)とパナソニック(トヨタ)。これが現在主流のハイブリッド車に搭載されている。充電可能な電池と言う事で私達が購入するのは、ニッカド電池とニッケル水素電池の二種類。リチュウムイオン電池は安全性も上がり、携帯電話とパソコンに搭載されているが、乾電池としては販売されていない。どんな所にどのぐらいの期間使われるか分からない乾電池としては、リチュウムイオン電池はまだ信頼性が低いと言うことかもしれない。

 ちなみに車のリチュウムイオン電池の共同開発者マップは、トヨタ-パナソニック、ホンダ-ユアサバッテリー、ホルクスワーゲン-三洋電機となる。ちなみに携帯電話用のリチュウムイオン電池は三洋電機がTopシェア。しかし、車のリチュウムイオン電池は根本的に構造が違うようで、各社走り出したがどの会社が安全性とコストで優位に立つかはまだ不明。これからいくつかの山場を越えて絞られてくるのかも知れない。いずれにしても、まだまだ参入の可能性の高い分野である。

 さて、車の電気関連技術は電池ばかりではない。IGBTと言う整流素子がある。これも重要な技術である。IGBT(整流素子)は交流から直流に変換する素子で、電気重要部品の一つである。情報機器は直流(DC)で動くが、駆動用モーターも直流でないといけない。しかし、回転体の発電は必ず交流であり、これを一旦直流に変換してバッテリーに充電してやらないといけない。これまでの車もそうであったが、今後はこの変換効率が大変重要になってきている。色々な素子が開発中で、コストと性能の攻めぎ合いである。現在は単結晶Siを使った素子が主流であるが、単結晶SiCが大変注目されている。これも開発競争が繰り広げられている。
 さらに、高速重電技術だとかキャパシターとのハイブリッド化だとか色々新しい技術が出てきている。決まった技術、決まったメーカーはまだ無く、百花繚乱といった状況である。

 ハイブリッド車であっても、EV車であっても電気周りの技術は大変需要である。さらに燃料電池車もその延長にある事は言うまでも無い。さて、こういった電気周りの技術に付いてくるのが熱である。この熱をいかに減らせるか(放熱できるか)が重要な課題であり、その放熱技術(物理的素材、あるいは複合素材技術)もしのぎアイが展開されている。詳しくは語れないが、これも特許(パテント)争いとコスト競争の渦中である。

 電気的技術、熱の技術が今後の新たな産業となり得ると言われている。大変面白い。まだ確定した勝者はいない。日本メーカーが圧倒的に優位である事は確かである。伸びる産業は日本から出発する。だからと言って、安心できる状況で無いのは言うまでも無い。

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伸びる産業 車その1

 車の変化はまずハイブリッド車からやってきた。これは「繋ぎの技術」と言う捕らえ方をした人が多かったが、次に来る時代の繋ぎというより、蒸気機関があり、内燃機関ができ、ハイブリッドができ、そしてEV
、さらに燃料電池車ができると言った一時代を築く技術と考えたほうが正しいと思われる。

 ではハイブリット車を見てみよう。ハイブリット車には現在トヨタ方式とホンダ方式がある。一長一短であるが、次第にトヨタ方式に集約されていくのではないかと思われる。

 トヨタ方式は車稼動時に電気エネルギーで動かし、あるスピードが出ればガソリンエンジンを使用するといった動きをする。ホンダ方式は加速時にガソリン燃焼を増やすのでなく、電気エネルギーでアシスト=援助する方式である。

 燃費はトヨタ方式が少し優っているが、ホンダ方式は電池容量がトヨタ方式に比べて小さくて済む。従って電池性能がイマイチの現在はトヨタ方式が電池容量が大きい分高価になる。ホンダ方式は稼働時常にガソリンエンジンが動いているので、発進時に動いているのかいないのかわからないトヨタ方式に比べて、周りは少し安全かと思われる。この辺りは、車評論を見てもらったほうが、正しいかもしれない。

 現在、トヨタもホンダも使用している電池=バッテリーはニッケル・水素電池である。今後はコンパクト、高容量のリチュウムイオン電池に置き換わっていくことと考えられるが、さてどの時点で始まるのか?トヨタはパナソニックと共同で、ホンダは三洋電機と共同でこのハイブリット車用電池開発&生産を行っている。

 7月に三菱自動車がEV=プラグイン型自動車を事業者向け(一般ではないと言う意味)で売りに出すが、これはリチュウムイオン電池を使う。

9ae34c21c1c3e9f2ad73c67892976ad3  リチュウムイオン電池の問題は唯一安全性。PCの電池が燃えたり(Sony製)、携帯電話バッテリーが加熱して破裂した(中国の話)たりの事故があったが、その延長に車用電池の安全性がある。構造はより安全に設計され、構造も携帯機器用とは異なってはいるが、リチュウムイオンの活性度が高いのは、常にそのリスクがあると言うこと。その安全性をどこまで確保できるかがリチュウムイオン電池の課題である。

 Sonyの電池が燃えた時に、原因は製造工程での金属粉の混入と発表されている。生産設備は金属だらけ、それをなるべく金属を使わないようにするのはそれはそれで、また大変。いずれにしても、リチュウムイオン電池を手がけている会社はほとんどが日本、一部韓国LGが伸びて来ていいるが、圧倒的に日本勢が多い。

 この他にも重要な技術があるが、本日はここまで。

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