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化石燃料使用を減らす技術 その8

 LEDの普及で電気消費量が減る。しかし、日本の雇用は?
 それを見るためにはLEDの構造を見る必要がある。

 LEDの構造は、電気を通すことで発光する固体の製造が鍵である。基板にはサファイア(アルミナ単結晶)を使用される。この他高価なものでは、GaN2、SiC単結晶などがある。サファイア基板上にGaN2を成長させたものもある。価格的に安価なサファイア基板が現在主流。
 そして、高出力タイプには小さなチップから光だけでなく、熱が発生する。その熱を逃がす必要から、色々な構造が提案されている。電気回路は小さくなればなるほど、熱の問題を解決する必要がある。一般的には銅=Cuを使うが、絶縁確保にセラミックス(アルミナや窒化アルミ)を使用したり、放熱にMMCやアルミを使用したりしている。

 次に、LEDは単波長発光である。我々が太陽光を白と感じるのは、色々な色が交じり合った光であるから白く感じるのであり、白と言う光の波長は無い。色の三原色と言われるRGB=Red=赤、Green=緑、Bule青が重なり合って色々な色を出すことができる。その一つが白色。そして、照明には白色が必要である。その白色を出すために、蛍光体が必要である。蛍光体は日ごろ蛍光灯で我々がお世話になっている。しかし、現在の蛍光灯は紫外線をSiO2系(酸化物)蛍光体を通過させることで白色化しているが、LEDは青色発光が現在コマーシャルベース。紫外線発光のLEDも発表されているが、まだ汎用化するには値段が高い。
 波長の短い光(紫外⇒青)から、長い光(赤⇒赤外)に変換するのは容易であるが、その逆である長い波長の光から短い波長の光への変換は効率が悪い。現在の汎用性の高い青色LEDの青発光を使って白色を出すには効率の良い蛍光体が必要となっている。
 この蛍光体(粉)は三菱化学と電気化学が世界の先端を行っている。これ無しにはLEDチップがあっても白色光を作りだすことはかなわない。重要な技術である。
 実は日亜化学も蛍光体生産のトップメーカーであるが、あくまで酸化物系。変換効率の高い蛍光体は窒化物系サイアロン。ここでも日本の先端技術が頑張っている。
 
 発光し、光変換した光は反射板で集められて、方向性(照らす方向)を持つ。その反射鏡が現在樹脂が主流。しかし、超寿命が謳い文句のLED、反射鏡も長寿命でないといけない。そこで無機系反射鏡が登場。セラミックス系、金属系など色々あるが、現時点でコレと決まった技術は無い。

 このようにLEDと言っても色々な技術が重なって構成されている。この一つ一つが技術の集大成であり、そういった意味ではLED生産現場の雇用は海外であっても、LED構成材料の先端技術現場には日本の雇用は残りそうである。しかし、安穏としてはいられないのは言うまでない。

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