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デノミ

 久しく聞いていなかった「デノミ」と言う言葉が飛び込んできた。デノミ自身を忘れていたが、北朝鮮がやっちまいました。以下、ロイターと読売の記事。

[ソウル 4日 ロイター] 親北朝鮮メディアの朝鮮新報は4日、北朝鮮で通貨のデノミネーション(通貨呼称単位の変更)が11月末に実施されたことを確認した。同国がデノミを実施するのは50年ぶり。
 北朝鮮は今週、北朝鮮ウォンの旧通貨と新通貨を100対1の割合で交換するデノミを実施したと広く伝えられていたが、北朝鮮の政府系メディアはこれについて沈黙を続けている。
 朝鮮新報は、北朝鮮中央銀行のJo Sung-hyun氏の話として、国民が各地で通貨を交換していると伝えた。
 記事によると、同氏は「デノミの理由は通貨の流通を促進し、より強力な国を構築することだ。また、デノミは労働者の権利を支え、生活を向上させる」と語った。
 さらに同氏はデノミについて、国内秩序を強化する措置だと述べ、自由市場システムの規制に向けた動きとの見方を否定した。

【ソウル=竹腰雅彦】北朝鮮がデノミネーション(通貨単位の切り下げ)を突然実施したのは、急激なインフレに対処する一方、国民の隠し資産や富裕層の不正蓄財、闇市場などへの統制を強化し、体制を引き締める狙いがある。
 ただ、資産を事実上没収される国民の動揺は激しく、不満が拡大する可能性も出ている。
 韓国政府筋によると、北朝鮮ウォンの旧通貨と新通貨の交換比率は100対1。北朝鮮国内の金融機関で6日まで交換を受け付けるという。
 北朝鮮市民の中には、生活防衛のために「タンス預金」を蓄えている人も少なくない。これに対して、当局はデノミで1人あたりの交換額を制限しており、上限額は、各世帯の月々の生活水準とほぼ同じ10万ウォンという情報もある。それ以上のお金を保有している場合、紙幣は紙くずになる。
 「本当にあきれた。インチキだ」。韓国の北朝鮮専門インターネット新聞「デーリーNK」によると、市民には大きなショックが広がり、現地の消息筋は「人々が道端に座り込んで泣くのは、首領様(金日成主席)が逝去した時以来だ」と伝えてきたという。
 市民は隠し資産を米ドルなどに両替するため各地の闇市場に殺到し、商店は新たな価格が決まるまで営業を停止した。再開は6日以降と見られており、市民生活に影響が広がりそうだ。
 韓国統一省によると、北朝鮮は1947年、59年、79年、92年の計4回、新紙幣発行などの「通貨改革」を実施した。このうちデノミは、朝鮮戦争後のインフレを抑えるため、今回と同じ交換比率で実施した59年以来となる。
 北朝鮮では、2002年に市場経済が限定的に導入され、生産者などが農産物や商品を自ら販売し、値段も決める「自由市場」が各地にできた。「市民は自由市場で生活必需品の8~9割を購入する」(北朝鮮専門家)までに拡大したが、これが物価上昇を招き、当初44ウォンだったコメ1キロ・グラムの価格は2200~2400ウォンまで高騰した。商取引を通じて富を蓄える個人も増えている。
 当局は食料不足で物価が急騰した08年ごろから自由市場の統制を強め、同年後半には豚肉やコメなどの価格は下落した。今回のデノミは、国が物資の流通をより厳格に管理する狙いに加え、金正日(キムジョンイル)総書記の後継体制の構築に向けて、貧富の格差に対する不満解消や、特権層の不正蓄財のあぶり出しなど、政治的な狙いも指摘されている。
 一方、三星経済研究所の董竜昇(ドンヨンスン)経済安保チーム長は、「中国との貿易は北朝鮮の内需に直結しており、(デノミで)短期間のうちに北朝鮮の購買力は落ちる。市場の萎縮(いしゅく)で輸入は減るだろう」と述べ、中朝貿易の縮小を通じて、北朝鮮国内で生活物資などが一段と不足する恐れを指摘した。(2009年12月2日02時13分  読売新聞)

 読売の記事が詳細を伝えていますが、これは端的に言えば「国家デフォルト」です。北朝鮮と言う国の財政破綻。市民の生活はどうなっているのか、チョット想像できないが、日本の過去を振り返ってみると、、、、。

 最近では1945年の敗戦後の日本が預金封鎖をして、極端なハイパーインフレを起こし、実質的なデノミ現象を引き起こした。その時、日本はどんな経済流通だったのか?闇市が立ち、食料を求めて、着物やその他の高価な品物を農家に直接持ちこみ、物々交換して、買出しがそこかしこで起こっていたようだ。お金の信用が極端に失われ、物々交換で食料を入手する事があたり前になった。

 他の国では、ソ連が崩壊した時に流通したのがアメリカのマルボロと言うタバコであった。ルーブル通貨がハイパーインフレで信用が亡くなり、通過としてのドルに人気が集まったが、ソ連国内でドルを使うのが犯罪と法律でなり、その代替としてタバコが使われた。これはパチンコ屋の話ではない。実際にモスクワでは当時、マルボロ4箱もあれば高級レストランで2人で食事が出来たそうだ。

 さて、北朝鮮は既にピョイアンで最低気温が-5℃、最高気温が-2℃。農産物が育つ環境ではない。今年の冬も食糧事情が悪く、かなり厳しい状況になりそうである。そこに来てデノミである。市民は大変である。それでも「将軍様」をあがめる気持は減退しないのかしら?

 北朝鮮に同情するどころの話ではない。日本は、財政赤字拡大で、将来同様な事象が起きる可能性はある。ホント恐い話であるが、少し救いがあるのは、外貨を沢山持っているという事。そして、日本国債は日本国内での運用がほとんどで、海外の買い手はほとんどいない。従って、まあ、エネルギーや食料はお金を出して売ってくれる間は、買う事が可能と言うこと。

 これも、条件付の「お金で買える間」はである。世界の気候変動で農業生産が減り、輸出余力が無くなれば政策的に売ってくれなく(輸入困難)なる。エネルギーも同じで枯渇と言うパニックが襲えば、高騰だけでなく、抑制に入る可能性がある。日本も先々のヴィジョンを持って、準備しないと、、、、、、。まあ、準備できるのであれば、こんなに巨大な財政赤字は築かないだろうな、、、、、。

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