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太陽電池

循環型エネルギーの一番最初に取り上げるのが、太陽電池。

 太陽電池 電池とは言え電気を発電する装置。これを一時電池=発電装置と言うようになっています。太陽電池には
① Si単結晶型
② Si多結晶型
③ Si薄膜型
④ CIGS型
⑤ 色素型
⑥ その他

 に分類される。上から順に発電効率のいい型になっているが、現在最高の発電効率で23%程度。薄膜型だと最高でも8%で、6~7%が普通。さらにCIGS型も今は伸び悩んでいる。ある太陽電池は50%を超える事も可能とか言われているが、問題はコストとの兼ね合い。発電効率とコストによって選択される。日本の一般住居屋根に取り付けられるのは、多結晶型で20%前後。これでも現在の買取価格の倍(来年から21~23円/KWhの倍になる)になっても原価償却には10年以上必要らしい。しかし、10年程度で元が取れるなら、ある意味投資対象になりえる。なぜなら今後、エネルギー価格、特に原油先物価格の上昇が見込めるので、電力費用のアップはあり意味必然であるようだから、元を取るのは早くなるかもしれない。

 現在、薄膜太陽電池製造装置に取組んでいるのは、アプライドマテリアル、アルバックである。この2メーカーは「ターンキー方式」と呼ばれるビジネスモデルを提供している。「ターンキー」とは、キー=鍵を差し込んで、ターン=回せば装置が動き出し、自動的に生産が始まるという、装置さえ買えば技術力など無くても太陽薄膜電池を製造できるというもの。これは、アジアの投資家向けのビジネスモデルで、面倒な技術開発やエンジニア育成など必要なく、「お金と工場があれば生産ができますよ」と言う実に簡易な事業形態である。実は液晶や半導体でもある程度できてしまったビジネスモデルで、その延長に今回の薄膜太陽電池がある。しかし、昨年の不況から投資が抑制されて新工場は遅々として進んでいない。それも、ある程度仕方が無い話で、日々発電効率が向上する技術で、どの時点で始めるか、損益分岐点、陳腐化などのリスクを天秤に掛けている所に、今回の不況である。まあ、薄膜太陽電池も1年ぐらいは低調になりそうである。

 発電効率が悪い太陽電池は、土地の値段が安価=砂漠などに適している。とにかく安価であれば良いと言う国や地域向け。日本はそうは行かない。とにかく発電には地面代金がかかり、発電効率が20%ぐらいないと割に合わない。しかし、世界に目を向ければ、砂漠は大面積を占め、さらに砂漠イコール未開地であるので、日本の感覚とは大きくかけ離れたものになる。

 さて、こまかな話は別にして、一番重要なのは今後太陽光発電バブルが起こるということ。特に生産拠点として、発電場所と近接することになる。例えば、中東とかアフリカにはその近隣に工場を作ることとなる。アジアでの太陽光発電ビジネスの成功が世界に広まる。
 ドイツが世界に先駆けて進んできるが、アジアでもかなりのスピードで進むことが予想される。それを加速させるのが炭酸ガス=CO2排出権の債権取引である。これの認証は現在国連機関で行っており、その内、膨大な取引に発展しそうである。まだ、現時点では微々たるものであるが、、、、。

 CO2排出権だとか、減税処置だとか、国家補助だとか、高値買い取り価格政策で地域差はあるが確実に伸びる方向にある。しかし、どの時点で伸びるのかを予測するのはなかなか難しい。どうも、半導体景気回復と同期しそうである。半導体景気回復は2010年年末と言われている。それまで残った半導体メーカー、装置メーカー、部材提供メーカー等は果実を手にすることが可能である。しかし、誰もマーケット退場者が出ないという事態も考えれるが、、、、、、。難しい予測である。(横道にそれました)

 話を戻すと、太陽電池は今後確実に伸びるビジネスと言えるが、これも半導体、FPDと同じく韓国、台湾勢が狙うビジネスである。ある時点で大量の資金を投入して、巨大投資で巨大工場を作り、日本から技術を取り込む。このパターンでこれまで成功しているし、今後も結構いけそうだと考えている。今後は中国も狙っているが、三つ巴で日本のエンジニア、開発者がヘッドハンティングされるのか?

 東京エレクトロンもシャープと組んで薄膜太陽電池製造装置を開発中。10月から境工場に本格納入するらしい。装置産業が手がけると、アジアへの拡散は早い。どこがデファクトスタンダードを獲得できるかで、このビジネスは成功が導かれるのかもしれない。どこもこの不況下、暗中模索である。

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